記事タイトル:もう一つの9月11日

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お名前: 広嗣   
 久しぶりに世界史ネタです。(^_^)

 2001年の9.11事件から1年が過ぎようとしています。世界貿易センター
ビルの倒壊する様は、衝撃的でしたが、この9月11日は、アメリカ合衆国にとっ
てもう一つの「9.11事件」の日でもあります。

 1973年9月11日、チリでピノチェトが率いる軍事クーデターが起きまし
た。このクーデターはクーデター史上(?)空軍が初めて参加したクーデターで
したし、クーデター計画がある意味で「公然の秘密」で進められたクーデターで
もありました。このクーデターでサルバドール=アジェンデの支持者や、支持者
とみなされた人に対する不当な弾圧が始まり、この弾圧はピノチェトが失脚する
まで続きました。

 サルバドール=アジェンデは弁護士から大統領選挙選に立候補し、1970年
に当選しました。大統領として資本の国有化を進めましたが、こうした資本が、
アメリカ合衆国資本であったために、キューバと同じく、反アジェンデ派を利用
して合衆国(CIA)はアジェンデ打倒を図ります。キューバの場合は、キュー
バにとって幸運が重なり、CIAの野望は失敗しました。

 1961年以降はともかくとして、キューバのカストロも、アジェンデも、今
勝手に「資本民族主義」と名づけるとすれば、国内の資本を自分たちの手に取り
戻したいという「資本民族主義」でした。しかし、もしもチリのクーデターが失
敗したら、チリもキューバと同じく「社会主義を目指す」と宣言したのではない
でしょうか。


                                  広嗣

[2002年9月10日 23時58分28秒]

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