記事タイトル:映画】「ターミネーター3」「踊る大捜査線2」

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お名前: 四角五角
 続いて「踊る大捜査線2」

 テレビシリーズでお馴染みの刑事物です。内容はというと、企業の経営者が3人連続して他殺体として見つかります。連続して起きた殺人事件に警察は捜査本部を設けることに決定。事件捜査の首班に女性キャリアを置き、所轄警察署を指揮する。しかし、女性キャリアの型どおりの捜査指揮と所轄を軽視する態度で、捜査は後手後手に回る。その結果所轄の刑事が犯行グループに誘拐されてしまう。事ここに至って上層部は捜査本部の首班交代を決め、熱血漢キャリアを首班に置き、所轄の意思を尊重した捜査方法に切り替え、事件を解決する。

 この「踊る大捜査線」自体もともと「リアルな警察もの」というコンセプトで作られたドラマだったんです。ですから「太陽にほえろ」とか「西部警察」の様に現場の刑事がバリバリ活躍するのではなく、官僚機構としての警察を描くことを主眼にしたドラマなんです。だから、この映画に限らずにシリーズ通して事件の謎解きよりもキャリアとノンキャリアの対立、キャリア組みの横暴に抵抗する熱血刑事というのが表にたってしまいます。現実問題としてどこまで現実に即しているのか不明なんですが、キャリア=プライドばかり高い事なかれ主義で、ノンキャリア=事件真っ向から立ち向かう正義の味方という形が極端すぎる感じもしましたが、娯楽映画なのだからこれくらいで丁度良いのか。

 基本コンセプトがエリート対叩き上げという図式なので、今作品のテーマも権力者の横暴と弱者の反抗という形になってました。全体的な感想としては娯楽性を失わずに、社会性も備えている点で良い作品に仕上がっていると感じました。ただ、もう少し事件の謎解きにも力を入れて欲しかったです。

 俳優陣ですが、主演の織田裕二は当たり役というべきなのか、演技が良かったです。全力、熱血、単純という熱血ヒーローの持つべき性質を嫌味なく装備してますね。盟友役で登場するキャリアを柳葉敏郎が熱演。警察が正義の組織であるべきという理想を求めるために常に板ばさみ状態にありながら常に最善を尽くそうとするキャリアの役を少々くさい面もありますが頑張ってましたね。この二人以外に目を引いたのが憎まれ役の女性キャリアを演じた真矢みき。さすが元宝塚の男役!!颯爽と凛々しく歩く姿は格好良いの一言。発声も綺麗で非常に聞き取りやすかったです。だから、この嫌味な女性キャリアの役が本当に憎憎しく感じました。あとはいかりや長助。役者として出始めの頃は彼の演技は甘いも辛いも知った老兵という感じがして好きだったんですが、今作品に至ってはどの役を演じても同じ演技という感じがして見ていて疲れました。世代交代を印象付けるための役ならば次回作から彼は不要かもしれませんね。
 おまけで小泉孝太郎が出てましたが、誰も劇中は気付いてませんでしたね。哀れ也。

 評価です。
 ☆×1>料金分の価値はあり 

 「T3」の後に観たんですが、「踊る2」の方を先に見ていたら「T3」は相当に退屈度があがってたかもしれませんね。

[2003年08月03日20時31分]
お名前: 四角五角
先日のOFFでも話題にでました映画「ターミネーター3」と「踊る大捜査線2」を観てきました。まずは「ターミネーター3」から。

 ターミネーター3
 タイムトラベルを扱った作品で、過去と未来の関係には2つのパターンがあります。一つは過去に干渉する事で未来を変えることが可能という考え方。もう一つは、未来は確定した事実であり、過去に干渉した所で多少の誤差は生じても未来は変わらないという考え方。前者はターミネイターの基本的な考え方で、後者はドラえもんです。
 言わずと知れたアーノルド・シュワレツネッガー主演のシリーズ作品。内容も大筋としてはまったく同じで、近未来に人類を率いてコンピューターと戦うジョン・コナーを抹殺しにコンピューターが殺人マシーンを送り、近未来のジョン・コナーが過去の自分を助けるために助っ人を送る。言ってしまえば内容はこれだけなんですね、ターミネーターという作品は。
 今作品の売りは刺客に女性タイプのターミネーターが登場したこと。この女優さんクリスタナ・ローケン、元々はスーパーモデルなので確かに綺麗。おまけに台詞も無く動作も機械的な役だから演技的稚拙さも感じさせず、むしろそのクールな容姿に寡黙さが加わって敵役として怖かったですね。登場シーンもちょっとうれしかったりします。

 感想です。一言で言えば「希薄」。派手なアクションシーンもふんだんにあるんですが、私にはそれほど面白く感じませんでした。2では少年ジョンとターミネーターとのちぐはぐな交流にスカイ・ネットを作ったプログラマーの苦悩に、母親サラの押しつぶされそうなプレッシャーに必死に耐えている姿などアクション以外にも見せるものがあったんですが、3ではそうした物語性に深みが無く、あるのはご都合主義的展開だけ。あと、いれなくても良いようなコメディー色を付け加えたのも興を削がれました。だいたい、プログラムで動いているターミネーターに最後の方に感情表現をさせるあたりがいただけない。おまけに結末ですが、結末のメッセージ通り時間が進行するならこの作品のテーマが無意味になる。そもそも2で未来への分岐が微妙にずれているのだから、送られてきたターミネーターが1以前の時代や時間経過を知るはずが無い。これは時間旅行をあつかった作品特有の矛盾なんですが、もう少し考えて欲しかったですね。
 
 私が仮に3を企画したのならば、アーノルド・シュワレツネッガーのターミネーターを敵役にします。複数のターミネーターが過去に送り込まれてジョン・コナーを抹殺に来る。それを阻止する為に未来の人類はT−Xを送り込んできた。2でターミネーターのコンピューターは人の感情や思いを理解できるようになった。ならば3ではさらにそれを進めて男女間に芽生える感情を学習する。折角女性型ターミネーターなのだから。で、送り込まれれてきたターミネーターを駆逐して3は終わり。4でスカイ・ネット対T−X&ジョン・コナーに移り完璧に未来を変える事が出来るのもよし、1に戻るもよしという結末。こちらの方が意外性もあるし2のような精神性も出てきて面白くなると思うのだけどね。

 蛇足
 3のT−Xよりも2のT−1000の方が強いのではないかな・・・・。あと、T−1000はあれに弱いんですね。

 評価
 ★×1>お暇なら・・・[2003年08月03日20時29分]
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