お名前: 四角五角
随分前になりますがドイツ作品「The Wave」を観てきました。
内容は、ドイツのとある高校で特別授業として独裁政治について教えることになった。そこで担当教師はクラス内で独裁体験をすることになる。初めはそのことに戸惑う生徒たちだが1日2日と経つうちにクラス内は独裁者を演じる教師の下にまとまりはじめる。そして、その団結力と行動は暴走し始めてしまう。結果、学校側は危険性を覚えこの授業を中止するのだった。
この映画の話は実際に1967年のアメリカで起きた事件をドイツ人監督が作った作品です。この事件のきっかけは「なぜ独裁は起きたのか?」という素朴な質問から始まったらしいです。そして、ロールプレインをした結果、クラス内は独裁体制が出来上がってしまった。
独裁下のクラスは同じ服装で、クラスメイト同士の団結力が強く、一つの目的に対して全員で真剣に取り組む。一見すると実に良い状態に見えるが、その反面起きたのが組織内の疑問や意見を許さない。自分たちと異なる価値観や意見を持つ者を排除しようと動く。一種、カルト的なものになってしまう。
結局、教育で幾ら独裁体制の危険性を教えたところで絶対的な独裁者の元に団結する一体感、服従するという快感は押さえられないという事になる。もっとも、この作品でもそうだが独裁者となる人の巨大な魅力(カリスマ)というものが絶対条件ではある。
類似作品としてスタンフォード監獄実験を映画化した「es」も人間の精神の脆さを描いた点では同じだ。
この映画を見終わって私の頭の中に浮かんだのは学生時代教わった孟子と告子の議論です。孟子は性善説で告子は性無善無悪説。告子の説は人の性に善悪はなくその時の流れによって変化するというものです。
私は学生の時にこの説を聞いて「人の性は砂鉄のようなもの。より強い磁力を持ったものに集まる。それと同じで強力な指導力に人は集まる」と意見したことを思い出しました。
評価
☆×2>余韻に浸れます
[2010年05月04日16時37分]
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お名前: 四角五角
異色?のSF作品「第9地区」を観てきました。
物語は南アフリカ上空にある日突然大型のUFOが現れる。上空に現れたUFOは何ら行動を取ることなく滞空している。しびれを切らした人類はUFO内部に進入を試みる。そして、UFO内部で観たのは衰弱した2本足で歩くエビのような宇宙人だった。
人類は彼らを難民として扱い、UFO直下を難民キャンプとして住まわせることにした。だが、次第に数を増やした宇宙人と人類は問題を起こすようになり、宇宙人たちを別の難民キャンプへ移そうと計画し、実行した。そして、実行の責任者は宇宙人住居の中で謎のスプレーを浴びてしまう。スプレーを浴びた責任者は次第に宇宙人化してしまう。はたして彼の運命は?
舞台が南アフリカというのがあれですね。アパルトヘイトを宇宙人と人類でやった設定ですね。
幾つかつっこみたい点もあります。強力な武器を持っているのに大人しくしている事。大人しく難民キャンプで生活している事。どうやって言葉を解したのかetc。まあ、そんな所は目をふさいで感想です。
なんか、地味〜な感じなんですが良い感じで物語は展開してくれます。何よりも主人公がスーパーマンでも何でもなく普通のサラリーマンなあたりが感情移入できます。そして、謎のウィルスに汚染され宇宙人化されていく過程で政府やら何やらに追い回され、追いつめられる。ここら辺までの展開が上手でしたね。
パンフを見て驚いたのが主人公を演じた役者さんがシャールト・コプリーが役者としてはほとんど経験がない人なんです。言われてみれば素人くさい演技だったような気がします。
低予算の作品ながら良い映画でしたね。ちゃんとお約束?で続編を感じさせる終わり方でしたしね。
評価
☆×1>料金分の価値はあり
[2010年05月04日16時33分]
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