お名前: 四角五角
第二次大戦中、ナチス統治下のデンマークを扱った「誰がため」を観てきました。
舞台は大戦中のデンマーク。主人公はナチス統治下にあってナチに協力的なデンマーク人やナチ幹部を殺すレジスタンス。組織のリーダーの指示に従って次々と暗殺を繰り返すシトロエンとフレイム。しかし、ある暗殺において自分たちの暗殺が本当に反ナチの為なのか疑問が生じる。疑問は疑惑を生み、疑惑は不信を生む。そして、組織のリーダーが実はロンドンからの指令による暗殺ではなく自分に都合の悪い人物を暗殺させていた事に気づく。誰も信じられなくなった二人は残った組織の仲間とデンマークにおけるゲシュタポ幹部の暗殺を実行する。果たして二人の運命は…?
デンマークで英雄とされている二人の実在したレジスタンスの話です。正直、どうにも陰鬱で明るさとはほど遠い作品でした。しかも、信じていた者の全てに裏切られて戦った二人の最後はあまりに悲しい。
この種の映画を観る時、私は自分がどちらの側の人間になるか考えてしまう。レジスタンスとして戦うか、侵略者に協力するか、何も関知しない一市民として生きるか。この作品の宣伝文「ただ”生きる”ためなら降伏を。だが、”存在する”ためには戦いを」という文句が重い。
しかし、この作中の出てくる女性はしたたかです。パンフの評論家が書いていましたが「女は現実を追い、男は理想に賭けて戦争を生きる」という言葉を読んで「ああ、ルパン三世と峰不二子の関係そうだものな〜」なんてちょっと的はずれな感想を得ました。
評価
☆×2>余韻に浸れます
[2010年03月17日00時44分]
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お名前: 四角五角
実話を元にした、今年の主演アカデミー賞を獲得したサンドラ・ブロック主演「しあわせの隠れ場所」を観てきました。
物語は、NFLでクォーターバックが死角からタックルされる映像が流れ、巨漢で俊敏な動きをする黒人青年マイケル・オアーが白人ばかりの高校に入学するシーンへと続く形で始まります。高校には入学できたが学力が追いつかず、身内のいない彼はホームレスとなる。とある雨の日に一つのセレブ一家チューイ家が雨の日の夜に学校へ歩く彼を自分たちの家に泊めることから奇跡は始まります。暖かい家庭で初めて人並みの生活を得たオアーは次第に秘められたスポーツ選手としての才能を開花していくのであった。
この作品のすごいのは実話だと言うこと。そして、主人公のマイケル・オアーは現役のNFLプレイヤーであること。そして、彼の才能を開花させたのきっかけは言ってみれば金持ち夫人のほんの気まぐれなのである。偶然という女神が微笑んだ結果とはいえ、彼がここまでにいくまでに色々な事が起きます。
この作品の舞台はアメリカ南部ミシシッピー州で、未だに黒人差別が残る土地柄なのです。彼が最初に入学した高校も彼が初の黒人学生ということだし、後に入学するミシシッピー大学は1963年に黒人を入学させるという事で大統領まで仲裁に入らなければならないほどの騒動を起こした学校です。ですから、ホームレス黒人青年を保護したチューイ家のセレブ仲間からの風当たりは強かったであろうし、実際に不快な目にあったみたいです。
結果から見ればこのチューイ一家は先物買いに成功した訳だが、これは本当に結果論で他にも彼を支援する機会はあったのにそれをしなかったのだからこの一家を非難する資格はない。
で、この一家が取り立てて博愛主義者とわけではないです。出身大学も黒人を入学拒否をしたミシシッピー大学。白人だらけの大学に疑問を特に抱くことなく過ごしてきた二人なのである。そして、マイケル・オアーが大学かプロにはいると決まった時、新聞の片隅にかつてはスポーツで有望視されたオアーの友人だった黒人青年がマフィアの抗争だったか何かで殺されたという記事が画面に映し出される。だからこそ、気まぐれという名の奇蹟が印象深い。
キャストだがこの作品でアカデミー主演女優賞を獲得したサンドラ・ブロックは上手かったですね。まっすぐでユーモアのある役柄にピッタリでしたね。でも、私はその夫役であるショーン・テューイ役のティム・マッグロウも褒めてやりたい。勝手に突っ走る妻を暖かくフォローし、ごく自然にマイケル・オアーを家族として支援する包容力のある男を穏やかに演じてましたね。
この映画を観て作品の感動とは別に感心した事が2点。マイケル・オアーが高校生の時にアメフト部に入部するのに一定の学力が必要な事。そして、大学に進学する際も一定以上の学力を有し、志望する大学と何らかの金品の授受がないかも調べられ、仮に一つでも問題ありと見なされると大学でのプレイは不可能になるのだ。
日本とは偉い違いで、見習って欲しいものです。
蛇足
奇蹟とは誰にでも起きるものではないよな〜。運も実力の内とはよく言ったものです。
評価
☆×3>感動!
[2010年03月17日00時39分]
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