テーマ:映画】「幸福のスイッチ」「ミラクルバナナ」「墨攻」

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お名前: 四角五角
 「墨攻」
  個人的に楽しみにしていた映画「墨攻」を観てきました。
 
 中国は春秋戦国時代。舞台は梁。趙の遠征軍10万に攻め込まれそうな梁城の主は墨家に助けを求めた。そして、墨家から一人の墨者が現れた。革離である。革離は攻め滅ぼされた民の悲哀を民衆に、城主に説き徹底抗戦を主張する。初めは懐疑的だった城主や民達も革離の実力を知り、墨者の質素な振る舞いに彼を信用するようになる。しかし、遠征軍が撤退を始めた時城主は革離を目障りに思い、城を盗もうと画策した謀反人として捕らえ、殺害しようとするが、革離を信じる民に助けられ城から脱出する。しかし、撤退したはずの遠征軍の一部が梁城の付近に隠れ城を落とす機会を窺っていたのだった。はたして梁城の運命は?革離は?

 酒見賢一の小説を漫画化した作品を原作に映画化し、出演俳優も中国、韓国とアジア夢のコラボレーション作品です。小説も漫画も好きだった私は予告編を観た時には観に行く事を決めていた作品です。この映画の観るポイントはただの戦闘巧者のヒューマニズムに苦悩する物語ではなく、墨家思想が全ての男が直面する現実とその思想の間にある苦悩の物語だということだろう。ただ私の記憶が間違えていなければ、原作と若干設定を変更している部分がありました。それは、主人公である革離は墨者として新人だという事。原作では百戦錬磨の墨者でした。しかし、この設定の変更は作中で兼愛・非攻を旨とする墨家の思想と、防御戦で敵を殺すという現実との間に悩む若き墨者の姿に説得力を持たせたように思えます。原作ではこうした苦悩を革離はしてませんからね。あと、ヒロインとのラブロマンス。これも原作には無いシーン。要らないかもしれないけれど「兼愛」と「愛情」の違いや「人を好きにならずに兼愛を理解できるのか?」というヒロインの問いかけは、墨家の思想に生きる革離にとって意味深いものに思えた。

 主人公を演じたアンディ・ラウはアクション俳優として記憶していましたが、この作品ではアクションは少なかったですがなんら違和感は無く、序盤でのたんたんとした防御指揮がむしろ印象的でした。ヒロインの范冰冰(ハンビンビン)も良かった。というより、黒髪に惹かれました。

 全体として、原作の雰囲気を壊さずよくまとまった映画でした。やはり、映画は人海戦術が一番迫力があります(^o^)

 評価
  ☆×2>余韻に浸れます
[2007年02月22日00時43分]
お名前: 四角五角
 まずは訂正です。「幸福のスイッチ」で三女役の女優さんの名前を書き忘れていたのでここで書いておきます。高校時代に戻りたくなるほどに胸がときめいた女優さんの名前は「中村静香」です。溌剌とした演技を見るのは気持ち良いです。
[2007年02月22日00時39分]
お名前: 四角五角
 「ミラクルバナナ」

 内容は、ハイチの日本国大使館に勤める事になった女性が彼の国の貧困を目の当たりにして、何とかしたいと一念発起!日本のテレビで紹介していたバナナの木から紙を作る報道を目にして、ハイチでも出来ないかと悪戦苦闘をする。

 物語自体はフィクションだけれど、実際の活動としてアフリカや東南アジア等の発展途上国で行われている事業活動なんだそうです。さて、内容なんですが良い映画です。他人の為に頑張る人が主人公の姿が清々しい!撮影の舞台となったハイチとドミンゴの空の青さと広さが、なによりも現地の子供達の笑顔がまぶしいくらいでした。出てくる人達は基本的に皆善人でちょっと出来すぎているかな?とも思うのですがそこはそれです。印象的なのは現地採用員と主人公が何度か会話をするのですがハイチという内戦がいつ起きてもおかしくない国で暮らす人々と、交通事故で年間1万人自殺者3万人という世界で暮らしている我々と、どれだけ環境に違いがあるのだろうか?銃声が日常的に聞こえないというだけで何が違うのかと思ってしまう。特に親子間での殺人事件が多発している今の日本を見ていると、ハイチの家族の情の濃密さは感動する。妹を亡くした幼い兄が主人公に果物をあげる。素朴な幸せ「食べられる事が一番の幸せ」という事をを豊かになりすぎた日本は忘れてしまっていると痛感する。

 ただ難点を言うと、後半に美濃の和紙職人が登場するのですが、どうにもこの職人の出番がない。理想でというかパターンで言えば現地で紙を作る時にどうしても解決できない問題が発生した時、職人がそれを解決して昔ら培ってきた技術の確かさを表現して欲しかったのですが、作品ではハイチの今の現状を戦後間もない闇市に似ていると言うだけで、後は準備が整った小学校の校庭で紙をすくうだけ。これだけなら出番はなくても……。

 キャストは安心した俳優陣です。主人公の「」はポジティブシンキングの姿がまぶしく嫌みではない。というか、ちょっとオバカ?とも思えるまっすぐさは好感を持てました。バナナペーパー作成の技術者として登場する大学院生の若手実力派の呼び声も高い山本耕史。大河ドラマ「新撰組」での土方俊三役のイメージが強いのでまじめなイメージが強いのですが、今作でのちょっと軟派な今風の若者の役も自然で良かったです。和紙職人の緒方拳は言わずもがな。存在感十分です。
 今作のキャストで何よりも驚いたのが現地採用員役のアドゴニー。某バラエティー番組でへたれ外人タレントのイメージが強かったのですが、今作品では静かで主人公をしっかりとバックアップする誠実な人物の役を好演していました。

 この映画を見ていて「あああ、こんな事業に参加したい。活動してみたい」と帰り道に思いました。

 評価
 ☆×2>余韻に浸れます
[2007年02月16日00時23分]
お名前: 四角五角
 邦画2本立てを観てきました。一本目は「幸福のスイッチ」です。

 舞台は和歌山県は田辺市秋津で一軒の昔ながらの電気屋です。このお店はお客様第一で店の主人は家族を顧みることなくサービスに奔走していた。妻は亡く、娘が3人いたが次女は父親に反抗的で東京の専門学校を出てイラストレーターとして働いていたが、生来の気の強さで会社内でも上司とケンカをしてやめてしまったばかりだ。そこに妹から姉が病気で倒れたから帰ってきて欲しいという内容だった。急いで帰ると姉は妊娠8ヶ月で元気で、入院していたのは父親の方だった。お客さんの家のアンテナを取り付けている時に屋根から落ちて腕と足を骨折してしまったのだ。失業中で収入が無い状態だったので渋々ながら姉妹の要請を受け入れ一ヶ月だけ店の仕事を手伝う事にした。愛想のない次女は、地元になじめないでいた。しかし、徐々に主人公の心はほぐれていき店の仕事も楽しくなり、父親との関係も修復しそうな気配があらわれた。そこに妙齢の美女が父親の病室から出てくるのを見て主人公の不満は爆発する。
 果たして主人公と父親の関係修復は出来るのか?妙齢の美人と父親との関係は?

 同業の大手安売り店に圧迫されながらも地道に地元に密着した商売を続けてきた父親の姿勢に反抗する子供。そして、和解。パターンとしてはよくある話しです。個人的に身につまされる部分もありました。しかし、全体として田舎のほのぼのした雰囲気が出ていて観ていてほのぼとした気分になります。だから、田舎に、父親に反抗的な主人公の態度に腹が立ってきます。そんな主人公を上田樹里が本当にイヤな女を自然に演じてました。そして、主人公曰く「外面だけは良い父親」を沢田研二が好演!派手な歌手としてのイメージが強いので、田舎の電気屋の店主という役はどうか?と思っていたのですがいやはやそんな心配は杞憂でした。そういえば「太陽を盗んだ男」や色んなところで役者としても経歴を積んでいたんですよね。他にもおっとりした長女の役を本上まなみ。三女に新人の「」を起用。この三女役の「」が可愛かった(*^_^*)

  総論として、隙のない丁寧な作りでした。女性監督で短編映画では何度か賞を取った事のある人で、次回作も観てみたくなりました。見終わって「あああ、こんな映画を作るスタッフに加わりたい」と思わせてくれた映画でした。ついでに「こういう商売で生きていけたら良い時代なのに」とも思いました。

[2007年02月16日00時05分]
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